ドリル帝国ブログ

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ワーカープレイスメント

得意ではないが好きなボードゲームの種類をあげれば、ワーカープレイスメント系をあげるかなと思う。ライトなものの対極にあるけど、その重厚さの分テーマ性がきっちり読み取れていい。テーマ性の重い系ゲームとギミックの軽い系ゲームって感じもする。
ワーカープレイスメントゲームはその名の通り、労働者を配置することをギミックとするゲームだ。多くは資材を手に入れたり、建設したり、効果を高めたりするためのプレイスをワーカーで確保しながらゲームが進む。
私の所持するワーカープレイスメントはストーンエイジアグリコラ(+泥沼)、ル・アーブル、プエルトリコ(+拡張)かな。チャイナタウンもそうだといえなくはないけど、ちょっと毛色が違う?と思ったり。
ストーンエイジは原始時代の家族の生活をテーマにした名作。ダイスを振る要素が気にくわない人もいるみたいだけど、私はその部分がお気に入りだったり。人間きっちり同じには仕事こなせないのが表現されているような気がするから。基本ワーカープレイスメントの全部入りと言われるくらいなのだけど、まとまってる。ちょっとインターアクト感は低い。
アグリコラは一家の農地開拓をテーマにした名作。同じ地域にいる別の家族と、共存というより競い合ってる感じなんだなぁ。いくつかブラインドな要素はあるけどもほぼアブストラクトなゲームで、しっかり先を見据えて行動する必要がある。義務やらペナルティがあるので、それを回避することに気取られると発展しない。何かを捨てて大きく取る方が、のちのち良い場合もあるし。1プレースに1人しか配置できないので、インターアクト感は高め。直接攻撃のようなのはワーカープレイスメントには少ないけども。
ル・アーブルは最近日本語版が出た、港湾の街で自分の資産を増やしていくゲーム。資源を取るか建物の効果を使うかの2択と、建設するかしないかが手番にできることなので、テーマとルールの把握は非常にしやすい。ただ、勝ち筋を見つけるのはもちろん難しい。アグリコラよりダウンタイムが改善されてテンポよくゲームが進むのがいいかな。他人の建てた建物を使うのに使用料を払う必要があったりするので、ソロ感は低い。
最後プエルトリコは、街と農地の発展がテーマで、農地と建物を手に入れて、入植者を働かせてポイントを得るゲーム。基本的な得点の仕方は建物を建てるか商品を出荷するかの2つ。建物建てることでいろいろな効果が得られるし、工場建てないと生産出来ないしで、基本は建設ゲーム。商品は得点じゃなくてお金にも出来るので、建物を建てるためにお金にかえるか、得点にするかも悩みどころ。役割を選んで全員がその効果をプレイするという特徴的なシステムがこのゲームを面白いものにしているのは言うまでもなし。これがバリバリインターアクトなんで、自分だけ得する役割、自分が損しない手順を考えてやる必要がある。
この他にも沢山のワーカープレイスメントがある。大聖堂とかケイラスとか、アグリコラとル・アーブルに続く3部作最後の作品洛陽の門にてとか興味は尽きない。
さて、ちょっとネガティブな評価をしてみる。基本的にこれらのゲームが大好きだが、だからといって満足度が満点なわけではない。まぁ自分としては目をつぶることができることなんだけど、だからといって評価しないのはどうかと思うので。
共通して最初につまづくのはインストの難しさだ。実ゲームの1/4の時間をインストに取られたりすることもある。これは何度かのプレイをしないと理解しにくいということでもある。そして、何度もプレイするには膨大な時間がかかるというところに行き着く。リベンジの機会を得るのが難しいと感じることも多いだろう。
セットアップや片付けが大変。工夫次第だけど、総じてゲーム中の机の上は雑然とするし、トークンなどの数に意味がある場合などは細かくチェックしなきゃいけない。それでゲームが壊れてしまうこともあるからだ。
長考の問題もある。ダウンタイムの多くは長考時間だと思う。そして、長考せざるを得ないゲーム形態だということでもあるんだけども。ナニも考えずにただゲームを進めて最下位になるのは勝手だけど、それでゲームが壊れちゃうこともあるので、長考はどうしようもないかなぁ。逆に、定石ができちゃってもつまらないしね。
ネガティブな評価の大半が時間的なことにだなぁ。後はやはり理解するのが困難だということかな。面白いと感じるのは、だいたいルールを理解して、中盤くらいまでが何となく見通せるようになって、終盤にめげないで最良の一手を探せるようになってからかなぁ。