ドリル帝国ブログ

ボドゲと映画とときどき旅行

未来のミライ

 細田守節炸裂といった感想が最初に来る映画だった。登場人物とか舞台がやっぱりかなりミニマムで、その分掘り下げはあるし、いつもながら監督の特殊性癖がダダ漏れで清々しいw
 これまでの細田作品の中では一番カタルシスの薄い作品だと言わざるを得ないけど、くんちゃんという主人公を眺めてニヨニヨする映画だと思って観ているのでそのへんはいいかな。ただし登場人物は誰も好感が持てる中身のある人たちで、くんちゃんの子供らしい行動にむかつくというかいらっとすることはあるけど、それもまぁみんなそういうふうに感情を誘導されてしまうのが普通なのでしてやられているだけなのだけど。
 私はこういうありふれた日常ものも好物なので始終ニヨニヨできるけど、エンターテインメント性からはちと離れた位置にある作品だとは思う。そういうのを求めるならそういう映画見ればいいので未来のミライは良い日常ものに少し不思議をプラスした現実と妄想とエンタメのあいだを漂うようなそんな作品でした。